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トイレのつまりがラバーカップで直らない原因と次に試す対処法

トイレがつまり、ラバーカップ(スッポン)を何度も押したのに直らない。水位だけが上がっていくと、あふれそうで焦ってしまいます。
ラバーカップで直らないトイレのつまりには、大きく3つの理由があります。ラバーカップの使い方が合っていない、水に溶けないものがつまっている、便器より先の排水管がつまっている、のいずれかです。
理由によって、次にやるべきことは変わります。この記事では、ラバーカップの正しい使い方、つまりの原因の見分け方、自分で試せる対処、やってはいけないこと、業者に相談する目安を順番に説明します。
ラバーカップで直らないトイレのつまりは原因で対処が変わる
まず全体像です。トイレのつまりがラバーカップで直らないときは、原因を次の3つに分けて考えます。
| 原因 | よくある状況 | 次にやること |
|---|---|---|
| 使い方が合っていない | 排水口に密着していない、水位が低い、押す力で流そうとしている | 正しい使い方でやり直す |
| 水に溶けないものがつまっている | おむつ、生理用品、スマートフォン、おもちゃを落とした | 押し込まず、取り出すか業者へ |
| 便器の先の排水管がつまっている | お風呂や洗面所の排水も流れにくい | 業者へ |
便器の中の排水路は、まっすぐではありません。下水のにおいが上がってこないよう、水をためておくための曲がりが作られています。固形物はこの曲がりに引っかかりやすく、一度はまると水の力だけでは動きません。
トイレットペーパーや便が原因のつまりは、正しく使えばスッポンで直ることが多いです。直らない場合は、残りの2つを疑います。水に溶けないものや排水管のつまりは、ラバーカップを続けても直らないうえ、かえって悪化させることがあります。
ラバーカップの使い方をもう一度確認する
直らないと感じたら、まずラバーカップの使い方を見直してください。道具の種類と水位が合っていないと、力を入れても効果が出ません。メーカーの案内をもとに、確認する点を4つにまとめました。
作業の前に止水栓を閉めて床を保護する
最初に止水栓を閉めます。作業中に誤ってレバーに触れても、タンクに水が入らなければあふれる量を抑えられます。便器のまわりの床には、ビニールシートか大きめのゴミ袋を敷いてください。引き上げるときに汚水がはねるため、便器の上を透明なビニールで覆い、中央に穴を開けて柄を通すと掃除が楽になります。
排水口に密着する形とサイズのものを使う
ラバーカップは、排水口とカップの間に空気が入ると効果がありません。まず、手元の道具がトイレの排水口にぴったり合っているかを確認してください。
ラバーカップには、お椀を伏せた形のものと、カップの内側に筒状の出っ張りが付いたものがあります。LIXILは自社のトイレについて、お椀を伏せた形の中型で、外径が130mm程度のものを使うよう案内しています。サイズが小さすぎても大きすぎても密着しません。
便器の形状はメーカーや機種によって違います。取扱説明書かメーカーのホームページで、合う種類を確認してから用意すると確実です。ホームセンターで1,000円前後から手に入ります。
ラバーカップが隠れるくらいの水位にする
スッポンは、水を動かしてつまりを揺さぶる道具です。カップが水に浸かっていないと、空気が動くだけで効果がありません。水が少なければ、バケツで足してください。
反対に、水位が便器のふちに近いときは、そのまま押すとあふれます。TOTOは、灯油ポンプなどで水をくみ出し、水位を便器の上面より10cm以上低くしてから使うよう案内しています。灯油ポンプがなければ、紙コップなどで少しずつくみ出します。
ゆっくり押して勢いよく引く
この道具は、押す力ではなく引く力でつまりを動かします。排水口にカップをゆっくり押し付けて密着させ、勢いよく引いてください。押し流そうとして強く押し込むと、つまりが奥に進んでしまいます。
この動作を数回くり返します。「コポコポ」という音がして水位が下がれば、つまりが取れてきたサインです。
直ったかどうかはバケツの水で確かめる
水位が下がっても、いきなりレバーで水を流さないでください。つまりが残っていた場合、タンクの水が一気に流れ込んであふれます。バケツで少しずつ水を流し、スムーズに流れることを確かめてからレバーを使います。
トイレのつまりの原因を3つの質問で見分ける
正しい使い方でも直らない場合は、原因を見分けます。次の3つの質問に答えると、自分で直せるつまりか、業者に頼むつまりかの見当がつきます。
何を流したあとにつまったか
トイレットペーパーを多めに流したあとなら、紙が原因のつまりです。この場合は、時間を置くことで直る可能性があります。
おむつ、生理用品、ペット用のシート、おしり拭き、ティッシュペーパーは、水に溶けません。これらを流した覚えがある場合や、スマートフォンやおもちゃなどを落とした場合は、作業を続けるのをやめてください。
水位は時間がたつと下がるか
30分ほど置いて水位が少しずつ下がるなら、水の通り道は完全にはふさがっていません。紙が原因のつまりに多い状態です。
何時間たっても水位がまったく変わらない場合は、固形物が排水路をふさいでいる可能性が高くなります。
ほかの排水も流れにくくなっていないか
お風呂、洗面所、キッチンの排水も同時に流れにくい場合は、原因がトイレの中ではありません。家の排水が集まる屋外の排水管や、排水ますがつまっています。この場合、便器の側からいくら作業しても直らないため、業者に依頼します。
3つの質問の答えをまとめると、判断は次のようになります。
- 自分で対処できるトイレのつまり:トイレットペーパーを流したあとで、水位が少しずつ下がり、ほかの排水は普通に流れる。
- 業者に相談するトイレのつまり:水に溶けないものを流した。水位がまったく下がらない。ほかの排水も流れにくい。このうち一つでも当てはまる。
ラバーカップで直らないときに自分で試せること
原因がトイレットペーパーや便だとわかっている場合に限り、次の方法を試せます。水に溶けないものがつまっている場合は、この章を飛ばして業者に相談してください。
時間を置いてからもう一度試す
トイレットペーパーは、水に浸かっているうちに少しずつほぐれます。止水栓を閉め、1〜2時間ほど置いてから、もう一度試してみてください。最初は直らないつまりでも、紙がほぐれたあとなら流れることがあります。
LIXILは、1日たっても改善しない場合は専門業者に依頼するよう案内しています。一晩置いても変わらなければ、自分で直すのは難しいと判断してください。
真空式パイプクリーナーを使う
真空式パイプクリーナーは、ハンドルを引いて強い吸引力を生む道具です。スッポンより力が強く、同じ紙のつまりでも直ることがあります。ホームセンターで2,000円前後から販売されています。
使い方の基本は同じです。カップを水に沈めて排水口に密着させ、ハンドルを引きます。押すときはゆっくり、引くときに力を入れます。
見えている異物はゴム手袋で取り出す
落としたものが排水口の手前に見えている場合は、ゴム手袋をはめて手で取り出します。見えていないものを手探りで探したり、道具で奥を突いたりするのはやめてください。奥に押し込むと、便器を取り外さなければ取れなくなります。
トイレのつまりでやってはいけない対処
インターネットで紹介されている方法の中には、便器を傷めたり、つまりを悪化させたりするものがあります。次の5つは避けてください。
熱湯を流す
便器は陶器でできており、急な温度変化に弱い素材です。LIXILは、熱湯を流すと便器にヒビが入るおそれがあると注意を呼びかけています。ヒビが入ると水漏れが起き、便器ごと交換することになります。
つまったままレバーで水を流す
「もう一度流せば押し出せるかもしれない」と考えてレバーを回すと、タンク1杯分の水が便器に流れ込みます。つまりが直らないままだと、汚水が床にあふれます。試す前に、必ず止水栓を閉めてください。
針金や棒で奥を突く
針金ハンガーや棒で突くと、つまりが奥へ進みます。TOTOも、トイレットペーパー以外のものがつまった場合は、押し流さずに引き出すよう案内しています。便器の内側を傷つけ、汚れが付きやすくなる原因にもなります。
強い薬剤や酢と重曹を入れる
排水管用の強い薬剤は、効果が確実でないうえ、便器を傷めるおそれがあります。酢と重曹を入れる方法も、発生した泡で水位が上がり、あふれることがあるとLIXILは説明しています。
便器を自分で取り外す
便器の取り外しには、給水管と排水管の接続を正しく戻す技術が必要です。元に戻せないと、床への水漏れや下水のにおいの原因になります。固形物がつまって直らない場合は、取り外しを含めて業者に任せてください。
トイレのつまりを業者に相談する目安と費用
ラバーカップで直らないつまりのうち、自分で対処できるのは紙が原因のものだけです。それ以外は、早めに業者へ相談するほうが費用も時間もかかりません。
すぐに相談したほうがよいケース
次のどれかに当てはまるトイレのつまりは、自分で作業を続けても解決しません。トラブルが大きくなる前に連絡してください。
- 水に溶けないものを流した、または落とした
- お風呂や洗面所など、ほかの排水も流れにくい
- 正しい使い方でラバーカップを使っても、水位がまったく変わらない
- 一晩置いても直らない
- つまりが何度もくり返し起きる
つまりをくり返す場合は、排水管の中に汚れがたまっているか、屋外の排水ますに木の根などが入り込んでいることがあります。その場かぎりで直しても、また同じことが起きます。屋外の排水管を洗浄した例は、施工事例で紹介しています。
修理費用の目安
当社の場合の料金の目安です。原因によって作業が変わるため、現地で確認してから金額をお伝えしています。ほかの作業の料金はサービス・料金の一覧をご覧ください。
| 作業内容 | 料金の目安(税込) |
|---|---|
| 専用の道具でのつまり解消 | 8,800円〜 |
| 便器を取り外しての異物除去 | 22,000円〜 |
| 屋外の排水管の高圧洗浄 | 27,500円〜 |
| 出張・点検・見積り | 無料 |
費用を大きく左右するのは、便器を外す必要があるかどうかです。異物を奥へ押し込んでしまうと、外さずに済んだはずの作業が取り外しになります。無理に続けず、直らないと感じた時点で手を止めることが、結果的に費用を抑えることにつながります。
なお、水があふれて床が濡れた場合は、すぐに拭き取ってください。集合住宅では下の階に被害が出ることがあるため、管理会社にも連絡します。濡れたまま放置すると、床材の傷みやにおいの原因になります。
連絡する前にやっておくこと
止水栓を閉めておくと、水があふれる心配がなくなります。止水栓は、便器の横の壁か床、またはタンクの下にあります。マイナスドライバーで時計回りに回してください。
電話では、「何を流したあとか」「水位は下がるか」「ほかの排水は流れるか」の3つを伝えてください。原因の見当がつくため、必要な道具を持って伺えます。ご相談はお問い合わせページから受け付けています。
流したものや落としたものに心当たりがある場合は、言いにくくてもそのまま伝えてください。便器内のどこに何があるかがわかれば、便器を外さずに取り出せることがあります。作業しやすいよう、便器のまわりの物を別の場所へ移しておくと安心です。
ラバーカップで直らないつまりのよくある質問
ラバーカップは何回くらい試せばいいですか?
正しい使い方で10回ほど試して、水位に変化がなければ、それ以上続けても解決しない可能性が高いです。回数を増やすより、時間を置くか、原因を見直してください。
ぬるま湯なら流してもいいですか?
紙をほぐす目的で、40〜50度ほどのぬるま湯を使う方法が紹介されることがあります。ただし、温度を上げすぎると便器を傷めます。温度の管理に自信がなければ、水のまま時間を置く方法をおすすめします。
賃貸住宅でトイレがつまったらどうすればいいですか?
まず管理会社か大家さんに連絡してください。設備の不具合が原因であれば、修理費用を負担してもらえることがあります。自分で業者を呼ぶ前に、連絡先と対応の流れを確認します。
トイレのつまりを防ぐにはどうすればいいですか?
トイレットペーパー以外のものを流さないことが基本です。一度に流す紙の量にも注意してください。LIXILは、1回に流す量の目安を「ゴルフボール7個分の大きさ」としています。量が多いときは、2回に分けて流します。
大便を「小」のレバーで流すことも、つまりの原因になります。「小」は流れる水の量が少なく、紙を運びきれないためです。節水のためにタンクの中へペットボトルなどを入れるのも、同じ理由でおすすめできません。
まとめ|直らないときは押し込まずに手を止める
トイレのつまりがラバーカップで直らないときは、使い方、流したもの、ほかの排水の3つを確認してください。紙が原因なら、正しい使い方と時間を置くことで直る可能性があります。
水に溶けないものがつまっている場合や、家全体の排水が流れにくい場合は、ラバーカップでは直りません。止水栓を閉め、それ以上押し込まずに、業者へ相談してください。流したものと水位の変化をメモしておくと、相談がスムーズに進みます。
蛇口や配管からの水漏れについては、水漏れ修理を自分でできるかの見分け方で説明しています。
